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閃光のナイトレイド 3話 感想

今回のお話もよく組み上げられていたと思います。敵も心が読みとれるのを逆手に取ってピンチを脱したり、ラストで麗麗の記憶を消し去る場面なんかは、万年筆やチューインガムなどの小物をうまく使っていたし、3つの爆弾の処理の仕方もそれぞれの能力を生かした描写で面白かったですよね。

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このアニメの各回のお話は、どんな演出にも耐える力強さを持っているように思います。どんな味付けにしてもそれなりに楽しめるんじゃないかなと思うんですが、このアニメ、どうもそれをあっさり味にしている印象です。この感じは作り手側が、意図してそうしているんですよね。それは狙ったものなのか、やむを得ずそうしたのかはわかりませんが。

このあっさり味は、アニメが地味だといわれる要因のひとつかなと思いますが、逆にそれが奏功しているように感じることもあります。20分ちょっとの時間の中で緻密なお話をこなそうとすれば、ある程度あざとさが気になるギリギリまで踏み込んだ描写や、アニメだから見逃してみたいな都合の良い展開なんかがありますけど、あっさり味だと案外としれが気にならない(笑)。

で、このあっさり味にしっくりと溶け込んでくるのが、雪菜、葛、葵の三人のように思います。雪菜の育ちの良いお嬢様を感じさせる仕草や言葉遣い。葛の絶対に自慢なんてしそうにない自制心。そして葵には阿良々木くんのような邪な気持ちはなさそうです。こんな普通そうで真面目そうな三人に、濃い味の派手な演出は無茶振りというものです(笑)。

私は、そんな三人にリアリティを感じるし、実際のところスパイの多くはこんな風な人たちじゃなかったんかなと思ったりしています。だからこのあっさり味は、よく組み上げられたお話とスパイのリアルさにこだわった結果の味付けなんじゃないかなあ・・・と想像してます。

次回も楽しみにしています。

FX