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けいおん!! 23話 感想

放課後を知らせるチャイムが鳴り始める。その瞬間、脳裏をそれぞれ過るものがあった3人。ひとりだけ私は関係ありませんみたいな顔の唯。そんな顔をしたって「最後の放課後」はみんな平等にやってきます。

もともと唯は、放課後を終わりなく続くものというイメージで捉えていたと思います。というか、そう信じていたいのでしょう。だから、紬が「最後の放課後」という言葉を口にした途端に慌て始めます。これって終わりがくるのを不安がっていた20話のときの唯とよく似ています。

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何かしなければと、軽音部の曲を録音して残すことに決め、落ち着きを取り戻した唯ですが、しつこく放課後について律ちゃんに問うところが面白い。今まで、唯の気持ちに対する理解や気遣いを見せてくれてきた律ちゃんです。唯が無意識に期待を込めていたんじゃないかと思うのは穿ち過ぎでしょうか。

「では、部長の律ちゃん、あなたにとって放課後とは・・・?」
「そうだなあ・・・、人生の無駄遣いかな。」

何の気もない律ちゃんの回答です。でも、これがいつでも唯に向けた適切な言葉になっていると思うのは、これも穿ち過ぎでしょうか(笑)。

放課後は高校生の唯たちに与えられた有限の時間です。この時間は、貯金しておいて後で使うなんてできないものです。その時その瞬間に使い切っちゃわないといけない。だから、時には贅沢な無駄遣いになるんですよ。卒業式前日の彼女らのように。

唯にとって、軽音部の放課後はかけがえのないものなのは間違いありません。でもそれには終わりがある。それを受け入れないといけない。そして、新しい場所に一歩を踏み出す決意をすることが唯には必要なんだと思うのです。それは唯自身がしなきゃいけない。

その決意がみんなに届いたら、唯は本当に卒業できるんじゃないかなあ。それは梓にとっても、憂にとっても大事なことのように思えます。少なくとも、私はそう思っています。

次回はいよいよ最終回、本当に楽しみです。

FX