EVERY LITTLE THING

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うさぎドロップ 7話 感想

りんちゃんが家出するのかと思ってたら、春子が家出したんだ(笑)。ご近所でも案外と普通にありそうなお話でした。それゆえにこのお話を深刻に受け取るのか、このぐらいのことは誰でも多かれ少なかれ抱えてると思えるのか、見る人によって感じ方はそれぞれになりそうな気がします。

今回も大吉の大人っぷりが際立ってました。けっして春子を問い詰めたりしない。何も言わずに受け入れて彼女が考えられる時間を作ってあげる。大吉は、自分ができることをわきまえ、相手に敬意を払った対応が自然にできるから見ていて気持ちがいい。だけど大吉は、誰に対してもそうなんですよね。家族だから身内だからじゃなくて、関わった人たちみんなに対してそうなんです。たぶん大吉は「自分は特別じゃない」という意識が強いんじゃないかなあ。

学校を卒業して、社会に出て働きはじめて気づくことは「自分は特別じゃない」ということだと思います。今まで家族や友達の間では普通に特別な存在だった自分が、社会の中では自分だからやってもらえるとか、自分だからやっていい、とはならないことがわかってきます。

そして自分が苦労してやっていることも、周りを見渡したら特別なことじゃないと気づくんです。周りの人の苦労も見えてくる。そうすると自分をわきまえること、相手に敬意を払うことができるようになってくる。逆にそうしなければ、社会の中で特別な存在でない自分は認めてもらえないでしょう。たぶん大吉は、仕事を通してそれを会得していったのだと思います。

ところで、大吉がそんな風だから春子が子供っぽく感じられますけど、そうではありません。彼女の思いもわかる気がします。夫の親と同居で、夫が毎日残業で帰りが遅かったら、たしかに気を使うことが多くなるでしょう。鬱屈した気持ちがたまれば、プチ家出だって敢行したくもなる。それを大人気ないなんて言うつもりもありません。春子は親として麗奈をちゃんといい子に育ててきたんですものね。

春子は一度社会に出たものの、すぐに結婚して新しい家族の一員になることを選びました。それは夫のパートナーとして、麗奈の親として、再び「自分は特別」になることだと思います。でもそれがうまくいっていない。「できることなら、ずっと女の子でいたかったな。」という言葉は、「自分は特別」でありたいという思いなのでしょう。

今回のお話では、そんな大吉と春子の違いが垣間見えて面白かったです。たとえば、春子の実家に心配かけちゃいけないと考える大吉、ちょっとくらい困らせてもいいと考える春子。この二人の違いって「自分は特別じゃない」と思っているか、「特別な自分」でありたいと願っているか、そんな違いでもあるような気がしています。

次回も本当に楽しみです。

FX