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じょしらく 3話 感想

このアニメの5人の女の子って、振られた話題には必ず乗るし、絶対に話の腰を折らず膨らませ続けるんですよね。それを彼女たちは、天然でやってるわけではなくて、不文律として意識してやってるんでしょう。そう感じはじめたのは前話からなんですが、今回のお話でますますそんな気がしてきました。

彼女たちって素を見せてるときがあります。2話の「風邪娘」では、手寅が「ほいほい、撤収〜」なんて言ってますが、これってアドリブでコントをやり続けて収拾がつかなくなり「もう止めようよ」ってことですよね。キグちゃんが期待に応えようとするのも、不文律を守ろうとする苦労なのかもしれません。

つまり、楽屋での彼女たちは、誰かが話題を振り、振られた相手はとにかく面白く話を展開させなければいけないという、自主トレというか稽古をやってるんじゃないかと思うのです。これは師匠に言われたのか、自分たちで取り決めたのかわかりませんが、そんな気がします。

今回のお話の「浅草参り」でも、マリーさんが苦来に「何でそんな反応に困るような微妙なことばっかりを言うんだい!」なんて文句を言ってましたよね。それから、煙を浴びようとしないマリーさんに対して、みんながちょっと捻った「◯◯が悪い」を返していたのも、いろいろ考えてネタ的に出してる感じがします。

実はこのアニメの彼女たちの姿って、自主トレ風景なのかもしれません。それは案外と間違ってないんじゃないか思ったのは、このシーンでした。

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みんなでビール飲んでるんですよ。キグちゃんはジュースを飲んでたみたいですが、未成年だからなのか、飲めないからなのかはわかりません。ただそんなキグちゃんをネタにする雰囲気がないのは、節度をわきまえた社会人って感じがします。そして社会人ってことは、5人とも片手間に噺家を目指してるわけじゃなく、ちゃんと志しを持ってるってことですよね。

ところで、今回のお話で「あ、いいな」って思ったシーンがありました。浅草寺で5人が手を合わせている場面です。

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手寅、マリーさん、丸京、キグちゃんが祈り終わって目を開けると、まだ苦来が目を閉じて祈ってる。4人は横目で見ながら、彼女が祈り終わるのを待ってるんですよね。お互い何を祈ったのかはわからないけれど、楽屋仲間の苦来も自分と同じ思いや志しを持ってると思えるからこその気配りじゃないかな。

このアニメって、笑ってなんぼだと思いますが、その裏には噺家として上を目指す彼女たちの必死さがあるような気がするんですよね。

次回も本当に楽しみです。

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