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とある科学の超電磁砲 14話 感想

レベルアッパーのエピソード、こんな後日談があったんですか。佐天さんたちに希望を持たせる心温まるお話にしてありましたね。12話を観た直後の私には、微妙に中途半端な感じが残っていたので、このアニメが佐天の目線できちんとまとめをしてみせたという意味において、これはこれでありだな、と思いました。

このお話は、レベルアッパーを使用してしまった人達に対してだけでない、もっと普遍的なことがいつもながら描かれていたなあと思うのですよ。

実は今回のお話を観た後、最近読んだプロ野球東北楽天の野村監督の記事が思い浮かびました。野村監督はプロ野球界を代表する人物のひとりであり、一度戦力外通告を受けた選手である山崎武司選手をクリーンアップ・チームリーダーに再生したことなんかでも有名です。

この野村監督が山崎選手を指導するのですが、最初は監督の助言を山崎選手は素直に聞き入れてくれなかったそうです。「監督は偉大な選手だったからできるかもしれないが、あなたと違う俺には無理だ。」と山崎選手が言うのだそうです。

でも野村監督は考えます。山崎選手には素養も実力もある。さらに野球で大成するのには、人の助言を聞き入れる素直さと社会に出ても恥ずかしくない人間力が必要であると。それに山崎選手自身が気づき、自ら考えるようになればできるようになる。野村監督は粘り強く、工夫もこらし指導を続けたそうです。

そして、野村監督に出会った後の山崎選手の復活ぶりは野球ファンならよく知られています。当の山崎選手も「もう40歳を超えたけれど、まだまだいろいろな気づきがあるんだ。」と言ってます。アラフォー世代も元気が出る言葉ですね。

今回の特別講習と野村監督の指導って、よく似ていると思うのです。ただ山崎選手は一軍でプレーする選手ですから、二軍の選手から見たらレベル4かもしれませんね。でもぶつかる壁の本質は二軍の選手と同じなのかなと思います。

どのレベルだろうと、どのポジションだろうと、社会に出ればそのレベルに見合った活躍や責任を求められます。どこかのレベルで必ず壁にぶち当たる。そのときに投げ出さず自分を分析して気づきを得られるか。それを、この14話では「限界を超える」として描いたように思います。

そんな風に思えた私にとって、この14話はレベルアッパーのエピソードを締めくくるのにふさわしい納得のお話でした。

次回も楽しみです。

FX