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君に届け 19話 感想

夢だったんですね。それが龍、矢野ちん、爽子だけでなく、千鶴本人でさえよくわからない戸惑いの原因だったように思います。でもそれに千鶴は気づき、龍も言葉にはできないけれど感じていたのかもしれません。今回も面白いお話でした。

千鶴の片思いは、徹のお嫁さんになりたいという憧れであって、恋愛感情とは違ったように思うなあ。玄関に座り込んで思いを巡らせていた千鶴が立ち去るときに語ったモノローグには、恋に破れた女の子というより、夢から覚めた千鶴が子供部屋を出て扉をゆっくりと閉めたみたいな感じを受けました。もうその扉を開けることはないのかな、なんてね。あーなんか私もうまく表現できないや、この感じ(笑)。

千鶴本人が自分の気持ちに戸惑っているのだから、周囲にいる矢野ちんにとって千鶴の反応はよくわからないものだったんでしょうね。逆に爽子にとっては、ただいま恋愛中の自分の気持ちを通して千鶴を見てしまうので、千鶴の気持ち以上に感応移入していたようでした。千鶴のために泣くことをしてあげられる爽子は本当に素敵です。

龍は千鶴の憧れをずっと感じ取っていたのかもしれません。自分でも千鶴を心配していたのかわからなくなるのは、彼女の夢はいつか覚めると思っていて、その時がきただけとわかっていたかじゃないかな。いつか彼女は知る。それは千鶴一筋の自分の恋路が有利になるなんて感情じゃないと思いました。

でも龍にとっては夢から覚めた千鶴を自分の方に振り向かせるチャンスですね。そして千鶴はすぐそばにいる龍の気持ちに気づくことがあるんでしょうか。まだ渡されていない誕生日プレゼントの行方がとても気になります。

次回も楽しみです。

FX