みつどもえ 4話 感想
筆入れのお話が面白かったです。一見奇を衒ったオチですが、これが三つ子たちの安心感の現れであり、「みつどもえ」の一件落着の図なんじゃないかな。
みっちゃんの筆入れを壊してしまったことを知った途端に、普段は天真爛漫なふたばが落ち込んでしまう。これって、みっちゃんとひとはには気になって気になってしかたがない出来事なんでしょうね。
みっちゃんは、壊れた筆入れを目の前に過去に何があったかずっと考えています。でも思い出せない。様子がおかしいふたばを何んとか慰めてやりたい気になって、給食のプリンをひとはを通して渡すところもみっちゃんらしい。
ひとはは、矢部っちのデスクの下をふたばに提供。これって話がそれるけど、ひとはの矢部っちへの信頼感の現れでもありますよね。チクビの件といい、友達つくりの件といい、なんだかんだでひとはと矢部っちの間に繋がりが深まってきているように感じます。だからこそひとはは、ふたばに矢部っちのデスク下を勧めたんじゃないかな。それくらいひとはも、ふたばのことが気にかかってるんですよ。
一方、当人であるふたばの普段は、もうこれ天真爛漫で、自分が幸せと思うことは周囲も幸せなことと思ってます。世間体や体裁もいっさいおかまいなしですよね。そして相手の表情や行動を額面どおり素直に受け取る純粋さもあります。
そういうことなので、乳首に刺された画鋲に悪意なんか感じないし、いいと思えば「これもあり。」になっちゃう。佐藤がうれしそうにみっちゃんのパンツをかぶっていれば、そりゃ佐藤にたくさん持っていって喜んでもらおうってなりますよね。
だから幼い頃のみっちゃんがお揃いの筆入れをパパからもらって大喜びしていたから、みっちゃんはそれを今も使っているから、その筆入れはみっちゃんの宝物のはずなんですよね、ふたばから見れば。それを壊しちゃったから。
で、どうするかというと、ちゃんと自分でけじめをつけるんです。それは自分の道着を裁断して3つの同じ筆入れを作って、みっちゃんに使ってもらうということでした。なんか泣けますよね。壊れた筆入れと同じものを1つ買って弁償するんじゃないんです。既製品を3つ買って、お揃いでもないんです。それだとパパからもらったことにならない。それを大事に考えているから自分の大切な道着を裁断したんだろうと思うのです。こういうことを自分で考えてできる子なんだなあ。
ということで、みっちゃんにもひとはにも、ふたばが落ち込んだわけがわかって安心、わかればいつもの通りですよね。勢いよくふたばを足蹴にするも、道着の筆入れを使わないなんて言うはずもないみっちゃんです。それを聞いたふたばのうれしそうな顔ったら。
ひとはの一言だって、みっちゃんとふたばがOKになったから出てきた言葉ですよね。ひとはは、ちゃんと空気が読める子だもん。3話みたいに「手強い相手であった。」とか、「この状況で今さら忘れたとは・・・。」ってやれる子です。彼女が「私はいらない。」と言えるのは、いつもの三つ子に戻ったっていうことなんですよね。
「みつどもえ」面白いです。三つ子たちの間に繊細なバランスと間合いが感じられるんですよね。そういうところは、ちょっと「けいおん!!」に似たところがありますね。小学生らしいおっぱいパンツネタが満載ですが、大部分が健全な変態(ちょっとディープ面はあるけど)なんで、なんだかんだと笑えるところも気に入ってます。
次回も楽しみです。