けいおん!! 20話 感想
いつまでも留まろうとする唯、逆に終わりを受け止めて一歩を踏み出していたのは律ちゃんだったように思います。この唯と律ちゃんの姿は、今回かなり切ない・・・・。
<ライブステージでの唯と律ちゃん>
あの唯のメンバー紹介、ずいぶんと冗長ですよね。まず山中先生から始まります。しかも和、トンちゃんと脱線続きです。そう、軽音のメンバーは知っています。このメンバー紹介が終わって、次に演奏するのは最後の曲なんです。唯はそれを演奏するのを先延ばしにしているんです。
律ちゃんは、そんな唯に気づいています。自分の自己紹介の番ですぐに、「それでは次の曲でーす。」とやっちゃいます。たしかに律ちゃんは、こんな場面でうまくしゃべれる子ではないんです。照れ隠しもあるけれど、この場でちゃんと唯に伝えてるんだと思います。「唯、ここで留まっていちゃダメだぜ。先に進もう。」って。
さらに、「ほれ、早くつぎ行けよっ。」と律ちゃんにやさしく促されて、やっと足を踏み出す唯です。
「それでは、次が最後の曲です。もっと演奏していたいんだけど、時間が来ちゃいました。」
そして、「ティータイムまで言ってあげてよー。」との声に、切なさいっぱいの笑顔です。この表情の切なさといったらもう・・・!!
でも、唯はまだ曲に進めません。確かにみんなに伝えたいことがいっぱいあったんだと思うのです。一緒にいて楽しい気持ちを伝えたい、感謝の気持ちを伝えたい。それはもうすごくわかるけど、それだけじゃない。次々と繰り出される唯の言葉に、終わりに向かって足がでない気持ちが漂ってきます。そして最後に、
「放課後ティータイムは、いつまでも、いつまでも、放課後です!」
まだ唯は、軽音部はずっとずっと続くんだと言い続けるんです。最初の場面で唯があげていた気勢、「終わったらケーキ!」と同じことを言ってます。ライブで終わりじゃない、続きがあるんだとひたすら言い聞かせている唯です。
<部室に戻った唯と律ちゃん>
「ねえねえ、この後なにする?」と、唯は続けるんです。
ライブの余韻にひたっていると終わりがやってくんじゃないかと不安でいっぱいな感じがひしひし伝わってきます。
みんな同じ気持ちではあったと思います。でも、留まろうとする唯と終わりを受け止めて一歩を踏み出す律ちゃんがいました。
「楽しみだねー、その次は・・・。」
「って、次はなーいない。」
「来年の学園祭は、もっともっとうまくなってるよ。」
「お前、留年する気かあ、高校でやる学園祭はもうないの。」
「そっかー、それは残念だねえ。」
誰かが言わなきゃならなかった言葉。律ちゃんが言ってくれるんです。その後、みんなで大泣き・・・・・。泣き疲れて眠って、次に目覚めたら、ほらね・・・・心配なんてしなくていいんだよ。
<泣かないあずにゃん>
ところで、ひとり涙を見せなかった梓。覚悟はできていたのかもしれません。来年、彼女に寂しい思いをさせたくないなあ。ステージの紬を見て、いい表情をしていた女の子たちがいたけど、純ちゃんと一緒に軽音部に入ってくれないかな。
今回のお話、本当に良かったと思います。
いよいよ終わりが近づいていたけど、次回も楽しみです。