魔法少女まどか☆マギカ 5話、6話 感想
息苦しさが続いていたこのアニメですが、ようやく風穴が開いてきた感じがします。まどかが自分なりの結論を少しずつ出して動き始めたことが大きいですよね。無知や無邪気な行動に対しては手厳しい仕打ちがありそうなアニメですが、絶望はさせないんじゃないかな。
最初の頃のまどかはとてもこの不穏な世界に太刀打ちできないように見えていたけど、ちょっと変わってきました。こうしたいと思うことが自分にできなければ、できる人にお願いしてみる。自分で考えて結論がでないことは、信頼できる人に相談してみる。これって、肝心な事ほど逆にできなかったりするんですよね。
そんなまどかの行動の動機は大切な友人の危機でした。やっぱり身近な現実が荒らされないと人は動かないのかなんて思っちゃうけど、ここはまどかの純粋な気持ちを汲んであげたい。
それとお母さんのアドバイスも大きいと思います。社会に出てそれなりの責任を背負い果たしている大人からの助言は、まどかに全て理解できたとは思えないけれど、一歩を踏み出す力になったのは違いありません。
ただそうして起こした行動が、良い方向に簡単には転がらないのがこのアニメなんだなあ。ホント、さやかが死にかけたときはちょっと嫌な感じがありましたよね。まどかやさやかに対してそこまでするかって。でもそうはなりませんでした。
このアニメの世界観って「自己責任」が色濃く出ていますよね。生き方も他人のせいにしない厳しさが強調されています。だから無知や無邪気さで命を落としても、ある意味仕方ないんじゃないかって気にされられそうになります。
だからこそ、さやかが助かったというのは大事なことなんですよ。鬱展開と腹をくくって観ているこのアニメですが、決して絶望まではさせないんじゃないかと。まどかの成長も相まって、むしろ希望が芽吹いてきてると思うのは期待しすぎでしょうか?
ところで、まどかのお母さん、素敵ですよね。真夜中に帰宅して疲れていてもきちんと娘の話を聴いてあげられる。変に誤摩化したりしない語り口もまどかを信頼しているからなんでしょう。「つらい分だけ楽しいぞ、大人は。」、たしかにその通りだと思います。
次回も楽しみです。