未来日記 5話 感想
このアニメは、良くも悪くも由乃というキャラを世に出したという点で名を残すんじゃないでしょうか。私にとってはそれくらい衝撃的な女の子です。このアニメには原作があるようですが、由乃がデビューしたとき、読者はどんな風に受け止めたんでしょうね。
由乃はユッキーが好き。彼女はユッキー前では本当に可愛い女の子です。しかも学校では目立たないように距離をおく気配りもできる。ユッキーに抱きついてキスを求める。10分刻みでユッキーの未来を把握する。もうユッキー以外の人間は目に入っていません。この位の好きならどうってことありませんね。
ところがだんだんその設定が強烈になってきます。彼女は一人暮らしをしているようで身内は出てきません。その家には死体が転がっていたようですが、それよりユッキーのことが気になります。ユッキーの身が危険とあらば必死で救おうとします。そのためには平気で斧を振り回して人を殺めることも厭わない。
ユッキーに拒否されても、彼女の悲しみは彼女自身やユッキーに向けられることはありません。そうではなくて、その悲しみは憎悪となって第三者に向かうのです。彼女は何があっても絶対にユッキーを傷つけたりしません。
彼女はただユッキーのためだけに生きています。それが彼女の意志だけならまだいいです。さらに環境的にも彼女から身内をなくし、彼女に人を殺めさせ、とにかく手足をもいだようにユッキーに依存するしかない設定を加える念の入れよう。こんなキャラが生み出されて世に出るというのがちょっと信じられない。
そんな彼女をユッキーはいとも簡単に手に入れます。彼女が書いてくれた「天野くんのお嫁さんになる。」に「大人になったらね」と返事をしただけです。たった一言、彼女を承認してあげただけ。自らやったことはそれだけです。
へたれなユッキーはバトルロイヤルに巻き込まれ、由乃にただ助けられるばかり。ところが由乃が服を剥ぎ取られ、乱暴されそうになると、超展開発動して一転、彼女を救ってしまいます。何やら子供な大人の妄想劇を見せられている気がしてきます。たしかに妄想ならそれもアリだし、由乃みたいなキャラは都合がいいでしょうね。
でもこのお話、ホントに子供な大人の妄想劇なのかもしれません。こういう作品がテレビで放映されているということは、需要があるということですよね。ネタですからと舌を出して作っているなら納得できるけど、本当に子供な大人向けに作っているなら、マイノリティーがそうではなくなってきたということでしょうか。
ただこのアニメって2クールあるみたいだし、まだ5話ですから決めつけるのはよくないですよね(笑)。もうしばらくは視聴続行しようと思っています。果たして、由乃とユッキーはどうなっていくのかな。
次回も楽しみにしています。