氷菓 11話 感想
面白かったです。すべては入須先輩の筋書きでしたか。なかなかの女帝っぷりだったとは思いますが、そのやり口に限って言えば、むしろ狸親父っぷりというほうがピッタリな感じがします。
「私はあのプロジェクトを失敗させるわけにはいかない立場でした。」
プロジェクトというのは映画のことかな。そういうことなら合点が行きます。ウケない脚本を書いてきた本郷さんを引っ込めたのも、自尊心をくすぐって折木を引っ張り出したのも、映画を失敗させないためには必要なことだったんでしょう。それを表立った角を立てずに決断・実行して結果を出したわけですから立派だと思います。
折木は、そのやり口が心情的に納得できず突っかかっていきましたが、それを平然と往なしてしまう入須先輩。知らぬ狸も怖い狸もきちんと演じることができる。少しは高校生らしい一面があってもいいんじゃないの?と思っていたら、最後のチャットシーンで徹しきれない綻びを見せてくれました。そうそう、これくらいで丁度いいんじゃないでしょうか(笑)。
そして、今回のお話がここまでだったら、ちょっと後味が悪くなるところですよね。でも、ラストの余韻は心地いいんです。これはひとえに千反田さんのおかげと言えるでしょう。彼女が大天使チタンダエルである限り、どんなお話でも心地よくオチる。そんな気がするなあ。
次回も本当に楽しみです。