氷菓 17話 感想
さあ、大いに期待!していた十文字事件の解決編でしたが、折木の推理は何か難しくって、よく理解できませんでした(涙)。そのくせにこんなことを言うのは如何なものかとも思いますが、あまり共感もできなかったなあ。
私は年を取ってスレちゃってるのかもしれません。もし高校生くらいの頃にこのアニメを見ていたら、また感想も違ったものになったかな。今回、芋づる式にそれぞれの思いがあらわになったのは、お話としては鮮やかで面白かったけど、才能とか期待といった思いについてはピンとこなかったんですよね。
私たちはみんな競争に晒されながらながら日々過ごしてます。ゲーム遊びの得点、テストの成績、スポーツ部のレギュラー争い、会社での出世、企業の業績、オリンピックのメダル、恋敵を抑えて彼女のハートを射止めるのもそうかな(笑)。とにかく、右も左も競争だらけの世の中ですよね。
当然、憧れの人やライバルと自分との間に差があったりもするわけです。その差は、才能であったり、努力であったり、環境の違いなんかで生じているんですよね。それにスタートラインはみんな一緒なんてことはまずありません。絶対に勝てそうもない相手と競争させられることだってあります。
たとえ競争に勝って一番をとったとしても、環境やルールを変えられてアッという間に4番手に陥落、なんてこともよくあることです。ずっと勝ち続けることはありえません。世界記録だっていつかは塗り替えられるものですよね。
つまりは、そんな無差別級の競争社会の中にいるのに、才能について悩んでいても仕様がないと思っちゃったりするのです。機をうかがって先頭に出たり、負け戦のときは生き残りに徹するだけです。
それに、このアニメに描かれている高校生については、競争に苦しみながらも、我武者らに汗臭く泥臭くがんばってるみたいな描写って見られないですよね。古典部などは、例えるとまるで有閑マダムが集う「サロン」みたいですし、みんな余裕があるんですよ。そんな高校生たちが才能について思い悩んでいるのを見せられてもなあって思っちゃったのです。
今回のお話が個人的にピンとこなかったのは、その辺に理由があったと思っています。思いっきり主観ですけど・・・。
次回も楽しみです。