進撃の巨人 22話 感想
エレンの回想シーンがとても印象的でした。気を失ったまま馬車で運ばれるエレンは夢を見ます。第1話のキース団長が率いる調査兵団が帰投してきた場面です。傍らで憔悴した隊員に心ない言葉を投げつける男がいます。そう、あのときのエレンはその男の頭をポカリとやったんですよね。
でも回想の中のエレンは棒切れを手にしたものの、グッと堪えるんです。いつの間にか回想の中のエレンは調査兵団のマントを羽織っています。そしてハッと目を覚ますとまだ馬車が走ってる。そこには当事者としてのエレンがいました。この演出がものすごくいいんだなあ。
心ない言葉を投げつける男にしても、それに憤りを感じてポカリとやったエレンにしても、当事者を遠巻きにして騒いでる傍観者にすぎないんです。そんなことをしてたって何も変わりはしない。一方、現在のエレンは今まさに渦中にいます。当事者として、失敗を受け止めなくちゃいけない。エレンにとって、あのときの調査兵団の心中が痛いほどわかった瞬間だったのかもしれません。
果たして、今回のエルヴィン団長が率いる調査兵団の帰投では、あの場面が再現するのです。勝手に言わせておけばいい。死に物狂いで頑張ったことは、一緒に行動した仲間と神様が知っている。志を持って、それを成し遂げようとする者は強くあらねばならない。でも堪えきれずエレンは涙を流します。その姿を見て、思わず「エレン、頑張れ・・・」とつぶやいてしまった私なのでした。
次回も楽しみです。