境界の彼方 11話 感想
「あなたが守り抜きたいものは何ですか?」って問いかけられてる気がします。それを見つけてそうする覚悟を決めた人は力強く生きていくことができる。そんな人を大人と呼ぶならば、秋人は大人への壁をひとつポーンと飛び越えていったんだと思います。その瞬間を鮮やかに描写してみせた素晴らしい回でした。
泉は大人の壁の象徴みたいです。「あなたの守りたいものは何か?」と立ち向かう者に問いかけるんです。栗山さんはそれに答え、そして飛び越えていきました。秋人も飛び越えていく。きっと博臣も美月もいつか飛び越えていくんでしょう。
「知るか!自分で考えろ!」と怒鳴り返す秋人。彼は一生懸命に泉の問いかけの答えを考え続けています。そう、誰かに聞いたって答えはでない。自分で納得したことが答えなんですから。
栗山さんからのメールを読み、秋人は「守りたいもの」を確信する。そして親である弥生がしっかりと背中を押してくれたことで走り出す。泉はそれを止めたかったのでしょう。彼女は栗山さんのあの時の思いを知っている。だからこそ秋人を死なせるわけにはいかない。でも弥生は子供を信じて送り出した。この人だって覚悟していたはずです。
呼びかける桜に、今度は力強く返事をする秋人。「蹴り飛ばす準備をしておけっ、必ずつれてもどる!」・・・カッコいい。こういう時の男の子は輝いてるもんです。そして桜の表情が何とも言えません。今回のお話は、それ以外にも印象的な表情がテンコ盛りだった気がします。
栗山さんを抱きしめる秋人。ここまで来たら、もう何も怖くありません。弥勒が何やらゴソゴソやっているようですが、最終話はきっと気持ちよく締めてくれるでしょう。
次回も本当に楽しみです。