琴浦さん 1話 感想
つかみはOK、面白そうなアニメが始まりましたね。この1話は、人の心が読めてしまう琴浦さんの半生と真鍋くんとの出会いを無理なく凝縮した構成が見事だったと思いました。2話以降も大いに期待できそうだなあ。
まあ、前半部分の過去話なんかは、琴浦さんの裏設定にしておくやり方もあったんじゃないかと思うけど、それを最初にどーんと見せちゃうことでお話の見通しをよくしたんでしょうか。最近は3話くらいまで見ないと設定がよくわからないアニメが多いですもんね(笑)。
琴浦さんの過去話の鬱っぷりは、かなり強烈でしたね。モノローグのないお話が淡々と進んでいき、画面はどんどん暗くなる。唯一心を許せた野良猫でさえ奪われてしまった琴浦さん。もはや心が壊れかかってます。
そして、そんな鬱展開をガラリと転換させたこちらの場面。
象徴的なシーンを使って、真鍋くんとの出会いで琴浦さんがこれから心を開いていくんだろうなと予感させてくれます。こうしたわかりやすい演出の効果でしょうか、後半に琴浦さんと真鍋くんとの距離が一気に縮まってもほとんど違和感を感じませんでした。
ラストの琴浦さん、こんな表情を見せてくれます。真鍋くんのエロスな妄想が琴浦さんを困らせちゃう基本パターンがあることもわかって、このアニメ、ちょっと奥行きのあるラブコメが期待できそうですよね。
次回も本当に楽しみです。
<おまけ>
今回のお話の前半は、まさに鬱アニメそのものでしたよね。描写もどこかしら過去の鬱アニメを彷彿とさせるところがありました。
たとえば、琴浦さんが「ごめんなさい、ごめんなさい。」とうわごとのように口走っているときの表情。「ひぐらしのなく頃に」によく出てくる表情そのものなんだなあ。
それから、唯一心を許せた野良猫をも奪われてしまった琴浦さんの嘆きのシーン。彼女の叫び声をカットした演出が印象的です。
こちらは「地獄少女三鼎」でのワンシーン。親友の秋恵を目の前で地獄流しにされてしまったゆずき。このときも叫び声はカットされていました。
今回のお話は、こんな風に多用される演出をうまく使ったのもよかったんじゃないかなって思います。