『血界戦線』6話 感想
このアニメの主役は、ヘルサレムズ・ロットという街なんだろうなあ。
ネジがタンクローリーに轢かれるのも、ザップがチェインに踏んづけられるのも日常の一齣。集団昏倒だって耐性のない連中が騒いでるだけとスティーブンに片付けられちゃう。そんな街で暮らしていくには、それなりの作法があるんでしょう。
ザップもホワイトもレオ君のことを青臭いと一蹴にしていたけれど、私だってそう思う。人界と異界が分かり合えないのと同じことは、リアルの日常にもゴロゴロしてる。お互い自分の杓子定規を相手に当てはめるなんて烏滸がましい……ですよね。
このアニメはそんなことを分かりきった上で、敢えてレオ君とネジの触れ合いを描く。微笑ましい二人の姿、目を覆いたくなるような残虐な光景、それがなかったことになっちゃう混沌、お決まりの病院(笑)、そして再会。
決して手放しで喜べるような話ではなかったと思います。でもそれが愛おしく感じられてしまうのは、ヘルサレムズ・ロットという街の懐の深さにあるのでしょうね。異種清濁全てを受け入れる街にとって、今回のお話はやっぱり日常の一齣で、体の一部みたいなものなんだと思うのです。
雑踏の音響が素晴らしい。相変わらずサブタイトルの見せ方が凝ってます。予告も気になりますね。アカペラのビバルディって……。
次回も本当に楽しみです。