EVERY LITTLE THING

深夜アニメ、音楽、映画、コミックの感想など

未来日記 21話 感想

「甘えんな、みんな不幸と折り合いつけて生きてんだぁ!」とユッキーを殴り飛ばすみねね。自らテロリストとして生き延びてきた彼女も自分の身勝手を通してきたわけですから、彼女の言葉には説得力を感じません。でも、幼い頃のみねねがユッキーの後ろに立った時にハッと思ったのです。彼女は、幼い頃のみねねの人格を守るために生まれた別人格なんじゃないかと。そう考えると彼女の言葉の印象はちょっと違う感じになります。

みねねは解離性同一性障害だったのかもしれません。

彼女が幼少時に訪れた不幸は、とても幼い女の子が受け止められるものではなく、それを肩代わりして受け止めてくれる別人格が作られたとしても不思議ではありません。その別人格が、幼いみねねの人格を守るために苦痛や理不尽を引き受け、成長して大人のみねねになった。幼いみねねは、次第に表に出なくなり奥深く潜っていたけれど、自分の境遇とよく似たユッキーの姿を目の当たりにして、居ても立ってもいられず表に出てきたのだと思えます。

そんな幼いみねねが頼むんですから、別人格のみねねがユッキーを撃てるはずはありません。逆に彼女はユッキーに撃たれてしまいますが、なおも「道をあけてやる。」と自爆を決意、そこに再び現れた幼いみねね。

「ありがとう・・・」

ひたすら苦痛や理不尽を引き受けて幼いみねねを守ってきた別人格のみねねにとって、これは一番報われる一言だったと思えます。両親に手を引かれて去っていく幼いみねね。それを見届けた彼女は安心し、ようやく自分自身が救われてもいいんだという気持ちになれたのでしょう。

ところでそんな別人格のみねねにしてみれば、ユッキーが両親の死という不幸を受け入れられないからチャラにしたいというのは、やっぱりワガママにしか見えないのでしょう。それでもやろうと言うのなら「その先の責任は、テメーがとれ!」と当然そうなります。

神になって全てをチャラにする。もう既にたくさんの人を巻き込んでしまいましたから、できませんでしたではすまされません。世界の崩壊も始まり、ますます混迷が深まって予断を許さない状況になる中、どうする、ユッキー!!

次回も本当に楽しみです。

FX