話数単位で選ぶ、2020年TVアニメ10選
今年の10選は以下のとおりです。
『アサルトリリィ』第5話「ヒスイカズラ」
『映像研には手を出すな!』第8話「大芝浜祭」
『かぐや様は告らせたい?』第6話「伊井野ミコを笑わせない 他」
『GREAT PRETENDER』第10話「CASE2_5:Singapore Sky」
『ゴールデンカムイ』第32話「人斬り」
『球詠』第12話「悔いなく投げよう」
『ドロヘドロ』第7話「オールスター⭐︎夢の球宴」
『22/7』第7話「ハッピー⭐︎ジェット⭐︎コースター」
『波よ聞いてくれ』第12話「あなたに届けたい」
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第6話「笑顔のカタチ」
ルール
・2020年1月1日〜12月31日に放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品から選べるのは1話のみ。
・順位はつけない。
<各話コメント>
『アサルトリリィ』
第5話「ヒスイカズラ」
監督・脚本/佐伯昭志 シリーズ構成/佐伯昭志、東冨耶子 絵コンテ・演出/長原圭太 作画監督/高野晃久、佐藤隼也、秋葉徹 総作画監督/崎本さゆり、常盤健太郎
Aパートの3分ほどのシーン。とても気に入っています。梨璃の誕生日に贈るラムネを探しに朝早くから甲州へ出かける夢結。電車を乗り継ぎ、日傘をさして葡萄畑の道を抜け、住宅地の一角にあるお店に立ち寄ります。
透き通った瓶、弾ける炭酸、カラコロと鳴るガラス玉、警戒区域表示、薄暗い店の奥にいる主人との会話、梨璃と一緒の姿が心に浮かんで「もう一本いただけますか?」と少し昂ってしまう口調。そんな佇まいに思わず魅入ってしまいました。
直後のBパートでは一転、夢結のそれでいいのかと思える人のよさ、自分の感情の扱いに戸惑う初々しさ。彼女には悪いけれど少し笑ってしまいます。力が入りすぎちゃうハグって、不慣れな人のあるあるかも(笑)。
『映像研には手を出すな!』
第8話 「大芝浜祭」
監督・シリーズ構成/湯浅政明 副監督/本橋茉里、山城風我 脚本/城戸雄一郎 絵コンテ・演出/長屋誠志郎 作画監督/木下絵李、河本零王、寺尾憲治
この作品に惹かれるのは、モノづくりの情熱が伝わってくるからだなあ。予算と期限に苦しみながら、自分の睡眠時間を削って徹夜する、時には人の持ち時間を奪い取ってでもやる。最近はコスパだ、効率だと声高に言う人が増えてきて、それは正しいけれど、根幹にはそれを吹き飛ばすくらいの情熱があるべきと思っています。
水橋氏は渾身のアニメーションを描き上げ、両親がそれを観て、娘を表現者として認めるくだりが印象的です。「どうだった?」と娘に聞かれ、「頑張ったね」なんてことは言わない。きちんとアニメーションに対する批評をして、「いい演技だった」と賛辞を贈る。個人的にハッとさせられたシーンでした。
『かぐや様は告らせたい?』
第6話「伊井野ミコを笑わせない 他」
監督/畠山守 脚本/中西やすひろ 絵コンテ/畠山守 演出/仁科邦康 作画監督/斉藤準一、石川洋一、Park as-lee 総作画監督/矢向宏志
サブタイが「伊井野ミコを笑わせない」となっていて、彼女自身が笑うことをさせないっていう意地悪な意味かと思っていたら、彼女のことを周囲の者に笑わせないって意味だったんですね。信念を持って頑張っている人を笑い者にさせない。白銀御行がカッコよかったです。
白銀が自滅しかかっていたミコちゃんに手を差し伸べる行動に出たのは、かぐやたち仲間への信頼があってこそでしたが、逆にそれが仲間を不安にさせてしまう展開もうまい。かぐやのヒステリックな落ち込みっぷりがちょっと可哀想だったけど面白くって、やはりどんなに信頼関係があっても、適切な相互確認が不可欠なんだなと思ったのでした(笑)。
『GREAT PRETENDER』
第10話「CASE2_5:Singapore Sky」
監督/鏑木ひろ 副監督/益山亮司 脚本・シリーズ構成/古沢良太 絵コンテ/益山亮司 演出/桜美かつし 作画監督/野崎あつこ、神谷美也子 総作画監督/浅野恭司
エアレースのシーンが素晴らしい。シンガポールのマリーナ地区をレース会場にしちゃうという自由な発想、バックに流れる組曲『動物の謝肉祭(終曲)』が縦横無尽に飛び回る飛行機の動きにピッタリで、それぞれの思惑や願いを持つ登場人物たちのフィナーレとも重なって、とてもセンスのある選曲だなと唸らされます。
ホテルの高層階の窓からアビーとエダマメが飛び降りるシーン(ちょっとルパンっぽい感じ)も好きです。無事に着水した二人のやりとりがいい。「面白かっただか?」「あぁ」「ならよかっただ…」、誰かを赦すことは、自分を縛り付けているわだかまりから解放されることでもあります。ラストのアビーの笑顔は最高に晴れやかだったなあ。
『ゴールデンカムイ』
第32話「人斬り」
監督/難波日登志 助監督/川越崇弘 シリーズ構成/高木登 脚本/谷村大四郎 絵コンテ/安藤真裕 演出/鳥羽聡 作画監督/徳田賢朗
かつて人斬り用一郎の異名をとったヨボヨボの老人。復讐者の刃を見て覚醒すると一転して凍りつくような迫力を漂わし始めます。「列に並べ…この人斬り用一郎を殺したい奴なんぞ、たくさんいる…」脳裏を去来する幕末の幻影は死ぬ時を悟った走馬灯だったのかもしれません。只々圧巻シーンの連続に見入ってしまいました。
エトピリカ舞う根室車石での用一郎の最期は、屈指の名シーンだと思います。そして、二人の声優の演技に痺れました。死に際を求める人斬り用一郎(CV.清川元夢)とそれを感じ取っていた土方歳三(CV.中田譲治)。この老練な演技があってこそ、複雑な感情が入り混じった味わい深さが生まれたのではないでしょうか。
『球詠』
第12話「悔いなく投げよう」
監督/福島利規 シリーズ構成/待田堂子 脚本/待田堂子 絵コンテ/いわたかずや、福島利規 演出/福島利規 作画監督/藤田正幸、園田高明、千葉孝幸、山名秀和、大河原晴男、菅原早也花、津熊健徳、石井和彦、佐々木一浩、松尾真
第10話から始まった梁幽館戦は面白くて、毎週楽しみしていました。特にこの最終話は、サブタイが「悔いなく投げよう」となっていて勝敗の行方に予想がつかず、新越谷が強豪校の梁幽館にあと一歩及ばずとなるのか、はたまたジャイアントキリングを果たすのか、ハラハラ、ドキドキさせられて、純粋にアニメを見るのが楽しかった!!
この作品、野球の描写がなかなか秀逸で、選手の気持ちだけでなく、戦術やプレーの意図を視聴者に示しながら見せてくれるのがすごくよかったと思います。そして、そうした各話の積み上げが、この試合の二つの見せ場となる、希ちゃんの逆転スリーラン、球詠バッテリーと強打者中田との真っ向勝負にしっかりと収斂していっており、本当に素晴らしかったです。
監督・絵コンテ/林祐一郎 シリーズ構成・脚本/瀬尾浩司 演出/小松寛子 作画監督/小松寛子、吉田駒未、山崎杏理
そもそもこの作品で野球の試合ができるのか。「メンバーが一人足りねーんだよ」とか言ってますが、すでにメンバーとして死体や虫が入ってる時点でおかしいです。試合の方は、睡眠薬入りドリンクだの、虫退治にバ○サ○焚いたりだの、結局は爆笑コント劇場に。最後は藤田のビーンボールをニカイドウが打ち返し、打球を受けた院長がKOされてノーゲーム。ま、こうなるよなー(笑)。
ところで試合の間、煙の周囲でも騒動が勃発。あっちこっちで血飛沫が飛び散る大惨事。能井にかけられた魔法を解くため、鳥太から能井が一番大事な人の臓物が必要と言われ、心は成り行きで自分の臓物を差し出しましたが、その後に能井とラブコメ寸劇をやらされる羽目になるとは思ってもなかったろうなあ(笑)。
いやー面白かったです。なんだかんだでこのお話では主要メンバーが大集合してましたよね。オールスターってそういうことだったのか(笑)。
『22/7』
第7話「ハッピー⭐︎ジェット⭐︎コースター」
監督/阿保孝雄 助監督/高橋さつき シリーズ構成/宮島礼吏、永井千晶 脚本/大西雄仁 絵コンテ/森大貴 演出/森大貴 作画監督/三井麻未、田川裕子、川村幸祐、木藤貴之、りお、凌空凛、飯野雄大 総作画監督/まじろ
『22/7』の中でもジュンちゃんの当番回は珠玉の逸品。ストーリー、映像、劇伴、小物に至るまで、とても丁寧に作り込まれていたと思います。映像面の演出が際立ってた印象がありますが、私はお話の構成もとても気に入っています。
今日一日、メンバー全員分の仕事を一人でやり切ることになってしまったジュンちゃん。自分を奮い立たせるために手にしたのはハートの手紙。秘められた思いが、回想シーンを通して少しずつ明かされていきます。
ずっと病弱だった過去。入院中にできた友達との思い出。渡すことができなかったハートの手紙。友達の命をもらったように思えた病気の完治。そして、どんな時も楽しく生きていこうと誓った彼女に舞い込んできたのは、22/7プロジェクトメンバー選出の通知でした。
何とか今日一日の仕事をやり切って、ヘトヘトになって見つめるハートの手紙。そこにエレベーターの扉が開く。目に入ってきたのは仲間の姿。回想ではない彼女の今。仲間から「大変だったでしょう」と労われて、彼女はこう答えます。
「まったく、みんなは私がどれだけ大変な思いをしたかしらないでしょ。もう、それはそれは本当に、本当に、本当に、本当〜に…楽しかった!」
回想が追いついて彼女の今と重なる鮮やかな締めくくり。最後にハートの手紙が少しだけクシャッとなる。これから先は仲間と紡ぐ物語なのでしょう。
『波よ聞いてくれ』
第12話「あなたに届けたい」
監督/南川達馬 シリーズ構成・脚本/米村正二 絵コンテ・演出/南川達馬 作画監督/岡崎洋美、粕川みゆき、神谷美也子、高橋あやこ、徳永竜志、冨吉幸希、久松沙紀、吉田雄一、吉山隆士
深夜ラジオの生放送中、最大震度6強の強い地震と北海道全域に及ぶ停電が発生。今まで定常運転だった現場の雰囲気は一変し、麻藤や久連木の指示が飛び交う災害対応モードに。麻藤から「そこにいて喋れる以上やるんだよ」と檄を飛ばされたミナレは腹を括り、自分の声を届け続ける。
現場の底力を目の当たりにし、その責任の一端をやり遂げることで、感化されることってあるよなあ。ミナレはラジオを生業にすることを決心し、瑞穂はディレクターデビューの夢をはっきりと口にします。地震は燻っていた決心を揺さぶり、街灯りが消えて今まで見えなかった星が輝く夜空は、見失いかけていた夢を思い出させたのかもしれない。洒落た最終話だったと思います。
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』
第6話「笑顔のカタチ(">▽<")」
監督/河村智之 シリーズ構成/田中仁 脚本/ 絵コンテ/京極尚彦 演出/ほりうちゆうや、京極尚彦 作画監督/石川慎亮、加藤明日美、栗原裕明 総作画監督/横田拓己、冨岡寛、吉岡毅、渡邊敬介
感情や思いを表情に出すのが苦手な璃奈ちゃん。自ら望んだソロライブでしたが、ふとガラスに映り込んだ無表情な自分の姿を見て、練習から逃げ出してしまいます。心配して彼女の家を訪れた虹ヶ咲メンバーたち。カーテンを閉じた暗い部屋にはダンボール箱の中に閉じこもった璃奈ちゃんがいて…。
昔のアニメだったら、ダンボール箱を無理やり引っ剥がして、彼女の頬を引っ叩いていたかもしれないですね。それで気持ちが通じ合って、抱き合って涙みたいな。いやホント、そういうのが普通だったような気がします。
でも、このお話ではそうはならない。彼女はダンボールを被ったまま抱きしめられるんです。優しい世界です。みんなに励まされ、彼女はダンボールを被ったまま立ち上がってカーテンを開ける。そして、電光モニター付きヘッドセットを装着してソロライブを成功させるんです。
ちょっと考えてしまいました。私には優しすぎる世界に思えたけれど、もしかしたらこのお話を見て、元気をもらったり、勇気づけられたりする人がいるのかも。自分ではどうしようもないことだけど、周囲が受け入れてくれるなら。自分ではどうしようもなかったことが、テクノロジーで乗り越えられるなら。
この作品のターゲットは10代20代の若い世代でしょうか。彼らがそういう社会を強く望んで作り上げていこうと努力し続けたら、それは本当に実現するかもしれません。「笑顔のカタチ(">▽<")」には、そんなメッセージが秘められていたような気がしました…なんてね(^^)。
今年も本当にいいお話が多かったと思います。
それでは皆様よいお年をお迎えください。
テレビアニメ ED 10選 2020
今年も選んでみましたよ。EDテーマ10選は以下のとおりです。
『インフィニット・デンドログラム』/「Reverb」
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』/「♡桃色片想い♡」
『おちこぼれフルーツタルト』/「ワンダー!」
『かくしごと』/「君は天然色」
『空挺ドラゴンズ』/「絶対零度」
『GREAT PRETENDER』/「The Great Pretender」
『恋する小惑星』/「夜空」
『ゴールデン・カムイ』/「融雪」
『波よ聞いてくれ』/「Pride」
『放課後ていぼう日誌』/「釣りの世界へ」
『インフィニット・デンドログラム』/「Reverb」
何千万個の電飾ドローンを飛ばして、映像を作り出してるって感じが好きです。電飾の中にいるとわからないけど、その中を抜けてカメラがずーっと引いていくとネメシスの姿が現れるのですが、最初に見た時はおぉって思いました。
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』/「♡桃色片想い♡」
「♡桃色片想い♡」ってこんなにいい曲だったっけ。たぶん、この作品のEDにあまりにピッタリだからバイアスがかかったんだろうなって個人的な感想です。「あーのひーとにはーわわゎゎ」のところ、デビッド・ボウイの「Ashes to Ashes」みたいで気に入ってます。
『おちこぼれフルーツタルト』/「ワンダー!」
ネズミの着ぐるみ姿がとっても可愛らしいです。サビの「わんだぁ〜」からの素直で伸びやかな歌声が心地いいです。前半のセクシーショットは深夜アニメならではですね。キャプチャしようかとも思いましたが自主規制です(笑)。
「君は天然色」は、当時めっちゃ話題になっていた記憶があります。映像がまた「ハートカクテル」を連想させるので、どうしたってあの頃を思い出してしまいます。でもあんまり古臭さは感じないですよね。私が年取っただけかなー(汗)。
この作品に描かれる空はとても美しくて、タキタ(雨宮ボイス)の演技も素晴らしくて、料理もなんか美味しそうだし、結構贔屓にして毎週見てたんですよね。このED曲は、別々の曲のパートを大胆に繋ぎ合わせたような感じで面白いです。
『GREAT PRETENDER』/「The Great Pretender」
初めてこのEDにお目にかかった時は、上品さを感じさせるアニメーションにフレディ・マーキュリーの歌がついていたので、カッコいいけどちょっとやりすぎだべって思いました。でも最終話まで見終わって、作品に相応しいEDだなって納得したのでした。
『恋する小惑星』/「夜空」
いい曲だなあ。「僕らが描いた未来は〜」のところで、必ず背中がゾクゾクってなるので、しばらくはこの曲ばかり聴いていた時期がありました(笑)。鈴木みのりさんのボーカルもいいですよね。大切に歌い上げてる感じがして好きです。
『ゴールデン・カムイ』/「融雪」
各話のラストにストリングスとドラムが入ってきて、このED曲が始まるのがすごくカッコいいんですよね。曲も映像も第三期(樺太編)にぴったりマッチしていて、完璧なエンディングだなあと毎週いつも感心するのでした。
『波よ聞いてくれ』/「Pride」
冒頭、ピアノとヴォーカルが静かに入ってくるんですが、すぐに曲に惹き込まれていきます。真夜中の感じとか、負けない気持ちとか、胸にひめた決意とか、そういったものがじんわりと伝わってくるのがとてもいいです。
『放課後ていぼう日誌』/「釣りの世界へ」
歌詞は釣りの心得を説いていたりしてるんですが、サウンドはちょっとオシャレな感じになってます。ホテルのラウンジでバンド演奏をバックに四人がドレスを着て歌ってるみたいな雰囲気ですよね。上手く合うもんだなあ。
今年も目を引くEDが多かったですね。10選に絞り込むのに相当迷いました。
来年も楽しみですね。
テレビアニメ OP 10選 2020
今年も選んでみましたよ。OPテーマ10選は以下のとおりです。
『アクダマドライブ』/「STEAL!!」
『安達としまむら』/「君に会えた日」
『映像研には手を出すな!』/「Easy Breezy」
『彼女、お借りします』/「センチメートル」
『波よ聞いてくれ』/「aranami」
『ノー・ガンズ・ライフ』/「Chaos Drifters」
『魔王城でおやすみ』/「快眠!安眠!スヤリスト生活」
『魔女の旅旅』/「リテラチュア」
『Lapis Re:LiGHTs』/「私たちのSTARTRAIL」
『LISTENERS リスナーズ』/「Into the blue's」
『アクダマドライブ』/「STEAL!!」
今年も新鮮で映像的快感度が高い作品がいくつかあったけど、特にこの『アクダマドライブ』は1話の冒頭を見た瞬間に、これ好き!ってなりました。そしてOPも期待に違わない出来映え。自然光は一切なしの電飾光埋め尽くし+習字系?でめっちゃカッコイイです。
『安達としまむら』/「君に会えた日」
タタタ〜ン、タタタ〜ン、タタタッタタタ〜ンタタタっていう冒頭のリズムがものすごく印象的。小さい子供たちに教えたら喜んで歌い出しそうなフレーズで楽しい。円を起点に次々と展開する画面も面白いです。でも一番お気に入りなのは、上半身を微動だにせず、のっそりと自転車ペダルを漕ぐ安達の姿なんだなー。
『映像研には手を出すな!』/「Easy Breezy」
伸びたり、縮んだり、分裂したり、歪んだり、速くなったり、遅くなったり、近づいたり、離れたり、重なったり、回ったり…と自由でリズミカルなアニメーションの楽しさ満載、いかにも湯浅監督って感じです。そんな中でも、金森氏のとあるカットだけは、キッチリと長方形で敷き詰められてたりするんだよね(笑)。
『彼女、お借りします』/「センチメートル」
女の子たちが今風?なキャラデザで可愛いです。でもそれだけではなくて、目を引いたのは重さなんですよ。四人の女の子たちがそれぞれ踊ってみせてるシーンがあるんですが、体のパーツにちゃんと中身が詰まっていて、体重を感じさせるのがすごい…って思ったのでした。
『波よ聞いてくれ』/「aranami」
ラジオといえば電波。電波自体は目に見えず、音も聞こえないものですが、それを映像と音楽でそれっぽく表現してるところがすごく気に入っています。サビの部分で生放送の現場の緊張感が伝わってくるシーンもいいんだなあ。
ところで今はネット配信全盛の時代、ラジオを持っている人って少なくなりましたよね。私は30年以上前に祖父に買ってもらったラジオをまだ持っていて、ときどきFMを聴いたりしています。そんなことができるメディアってラジオくらいじゃないでしょうか。ラジオって凄い!
『ノー・ガンズ・ライフ』/「Chaos Drifters」
硬質なギターサウンドが印象的。短いカットが次々とピンナップになっていくのが面白いです。テンポがいいので、心なしか90秒が短く感じます。ラストでギターを掻き鳴らして、オケーでビシッと締め括る。カッケーです(笑)。
『魔王城でおやすみ』/「快眠!安眠!スヤリスト生活」
(ノンレム睡眠、レム睡眠、ノンレム睡眠、レム睡眠〜♪)っていう少しやっつけ感が漂うフレーズですが、なんかクセになるんですよね。ミュージカル風味な歌詞と曲調も楽しく、そんでもって、スヤリス姫と可愛らしい魔物たちがメッチャ動きます。背景も含めてものすごくゴージャス。見れば見るほど圧巻の90秒、個人的にオススメのOPです。
『魔女の旅旅』/「リテラチュア」
急な階段?を小走りに降りていくイレイナがとっても可愛らしいです。そして優しく、上品さを感じさせるオープニングテーマを歌っているのは上田麗奈さん。彼女も本編のどこかで出てくるんだろうなと思っていたらビックリ。なんとイカれた店主役で登場し、その怪演っぷりと落差の大きさに思わず大爆笑だったのでした。
『Lapis Re:LiGHTs』/「私たちのSTARTRAIL」
イントロの顔上げリレーで高まるワクワク感。その期待を軽々と超えていく楽曲の素晴らしさ。Aメロの高まる気持ちをグッとためてからBメロに繋ぐ感じとか、Bメロの美しい追っかけコーラスとか、サビの新しい視界がひらけた感じとか、本当に聴きどころ満載です。そして細部まで美しく仕上げられた映像とのシンクロもバッチリ。これまた個人的にオススメのOPです。
『LISTENERS リスナーズ』/「Into the blue's」
唸るギターが最高にカッコいいです。そして短いカットをテンポよく黒幕で区切ってクレジットをパタパタっと出してくる構成が凄くいい。差し込まれたカットはどれも想像力が掻き立てられるシーンばかり。なんか凄いアニメが始まるぞって感じになります。今年のベストOPに推したいです。
今年は好みのOPが多すぎてホント選考に苦慮しました。
いやー来年も楽しみですね。
アニメでも "MINI(ミニ)" は大活躍なのです!・・パート13
アニメに登場する "MINI" の記事の第13弾です。 アニメに "MINI" が登場し続ける限り、見つけては必ず更新していきますよー(笑)。
まずは、スマホゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(以下デレステ)』に2020年1月に実装された「ラグジュアリィ・はぁと」佐藤心さんです。
のっけから深夜アニメではなくてすみません。実はこのゲームに年甲斐もなくハマっておりまして、リリースされて以来ですから、もうかれこれ4年以上楽しんでいます。私は自称「日菜子P」なのですが、崖っぷちアイドルの心さん(以下しゅがは)も大好きなんです。そのしゅがはが、"MINI" に乗って登場したもんですから歓喜ですわ。
しかも描かれたのは赤いミニで、三連メーターのウッドパネル、モトリタのウッドステアリング、フェンダーミラー、メッキモール、外ヒンジドアなど、多分彼女的にスウィーティなものを寄せ集めたんじゃないかと思えるところが、しゅがはっぽくていいなあと…(実はレンタカーだったみたいだけど)。ぜひデレステアニメ3期をやってもらって、このエピソードを使って欲しいです!!
ちなみにしゅがはには、ツイッター実況されてる冠番組『☆しゅがはドライブ☆』があったりして、これもホント面白くてお気に入りです。(これ、どこでオンエアされてるんだろうとマジでテレビ番組欄を探しまくったんですよ〜 ^^; )
ところで、私とデレステを繋いだのは『アイドルマスター モバイルi 』というスマホの位置情報を使ったエリアゲームでした。このゲームにハマった件はブログ記事にもしたこともあります。これがサービス終了なることが見えてきたタイミングで『デレステ』が始まったんですよね。
当時は、スマホのエリアゲームって他にもいくつかあったように思いますが、さすがに出歩くのに疲れが出てきてたのかな。『ingress』みたいな他のエリアゲームに鞍替えする気は起こらなかったんですよねー……って強引なフリでこれからアニメの "MINI(ミニ)" のお話しまーす(笑)。
最近は新型コロナの影響で深夜アニメの本数が減ってるじゃないですか。それで以前放送されてたアニメで見てなかったやつをちょいちょい見てるんです。そしたら "MINI" が登場してたんですよ。それが、2018年秋アニメの『INGRESS THE ANIMATION』でした。
こちらは、5話「Journey - Portal - Potential」から。
そしてこちらは、11話「Us - Them - All」からです。
"MINI" に乗ってるのは国木田というハッカーです。偽造パスポートを作ったりもするクセの強そうなヤツなんですが、追われる主人公を空港まで乗せて行ったりして気の良い面も見せてました。
そんな彼の "MINI"ですが 、内装はセンターメーター、ヘッドレストのない赤いレザーシートなどこだわりを見せてます。外回りもMk-1風なフロントグリルと引き違いに開けるスライド窓が目立ってます。これは楽しい〜スライド窓はアニメで初めて見たかも。
"MINI"って街中でも同じのは絶対に走ってないし、歴史も長いし、アニメに登場させるときの元資料もたくさんあるんじゃないかなあ。その中からMk-1風にお洒落している"MINI" を選んだスタッフさんに拍手を送りたいです。
ということで、取り留めのない内容を最後までお読みいただき、ありがとうございました。今後も "MINI" が登場するアニメが現れたら紹介して行きますよ。
ではまた!
話数単位で選ぶ、2019年TVアニメ10選
今年の10選は以下のとおりです。
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第12話「乙女心のいろいろは」
『鬼滅の刃』第19話「ヒノカミ」
『ゲゲゲの鬼太郎』第39話「雪女純白恋愛白書」
『荒野のコトブキ飛行隊』第6話「帰らざる無宿」
『PSYCHO-PASS3』第7話「Don't take God's name in vain」
『女子高生の無駄づかい』第6話「まじょ」
『ジョジョの奇妙な冒険-黄金の風-』第27話「キング・クリムゾン vs メタリカ」
『Dr. STONE』第12話「背中合わせの仲間たち」
『ハイスコアガールII』第24話「ROUND24」
『モブサイコ100II』第7話「追い込み〜正体〜」
ルール
・2019年1月1日〜12月31日に放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品から選べるのは1話のみ。
・順位はつけない。
<各話コメント>
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』
第12話 「乙女心のいろいろは」
監督/安藤真裕、塚田拓郎 脚本/岡田麿里 絵コンテ/安藤真裕 演出/安藤真裕、塚田拓郎、酒井原美樹 作画監督/小見山和也、永作友克、井上和俊、石井かおり、大庭小枝、熊膳貴志、藤田正幸、納武史、二宮奈那子
この最終話はすごく面白かったです。
実は前話(11話)ラストで学校立てこもりの展開になって、なんか先が見えたなって少々がっかりしてたんです。でも、この最終話の冒頭、騒ぎの収拾に来ていた校長先生たちが「また明日くるからね」って帰っちゃうんですよ。意表を突かれました。えっ何、この軽〜い子供扱い(笑)。
高ぶった気持ちを向ける矛先を失った彼女たちでしたが、ミロ先生が提案した「いろ鬼」で思いの丈を発散、深夜の校内で繰り広げられるロックオン大会、未明の空が白白と明ける中、彼女たちは自分の内にある彩りに気づいていく。そして校長先生たちに一泡吹かせる荒ぶりっぷりで締め。この淀みのない流れの美しさというか、予想の斜め上にぐいっと持っていくお話の力強さに大いに魅了されました。
またエンディングも秀逸で、ラストシーンに描かれた絵の具にまみれた彼女たちの姿はアニメ絵ならではの美しさ(実写ではこうはいかない?)、OP曲「乙女どもよ。」と共に映される思わず微笑んでしまうエピローグ、そして和紗のクスッと笑えるセリフで締めくくりと、最後の最後までとても丁寧に仕上げられた傑作回だったと思います。
『鬼滅の刃』
第19話「ヒノカミ」
監督/外崎春雄 脚本/ufotable 絵コンテ/白井俊行 演出/白井俊行 作画監督/鬼澤佳代、遠藤花織、永森雅人 美術監督/矢中勝
Bパート中盤からエンディングまでの流れが圧巻です。鬼が自在に操る糸と炭治郎の剣術「ヒノカミ神楽」が縦横無尽に交錯する圧倒的な映像。戦闘描写に挿入される父と息子、母と娘の心象シーンの絶妙な緩急。鬼の首に刃が通った後、挿入歌「竈門炭治郎のうた」と共に映し出される家族の風景を見せられたら、心を動かされないわけがありません。いやー本当に凄かった。
見終わった後、はぁーもうこれで最終回でいいじゃんって思いましたが、次回予告のいつもユルさで我に返りました。そして、予告最後に「十二鬼月に俺は勝ったのか?」でつづく…えっ??あの鬼、まだ生きてるの?(笑)。
『ゲゲゲの鬼太郎』
第39話「雪女純白恋愛白書」
脚本/井上亜樹子 絵コンテ/古賀豪 演出/古賀豪 作画監督/大西陽一
鬼太郎6期は、日曜朝の放送にしてはかなり踏み込んだお話もあって面白かったです。その中から雪女のエピソードを選びました。
雪女のゆきは、美人で生真面目、意地っ張りだけどいじらしく、料理下手の属性も持ち合わせた正統派ヒロイン。お話の方も、ゆきと俊の交際を軸にして、猫娘やねずみ男の恋愛指南、なぜか恋敵になってる沼御前、恋愛ゲームに徹夜する鬼太郎など、もはやラブコメ一直線(笑)。
雪女の初恋を悲恋にしないで、妖怪と人間の壁を二人で乗り越えながら交際を続けていくっていう前向きな決意でまとめたのも現代風で好感。なんか雪女らしさが無いみたいな書き方になってしまいましたが、劇伴の方は儚げで風情たっぷり、きちんと正統な雪女路線を踏襲していて、バランスが取れているのもマルでした。
『荒野のコトブキ飛行隊』
第6話「帰らざる無宿」
監督/水島努 脚本/横手美智子 絵コンテ/佐藤誠 作画演出/村上勉 CG演出/佐藤誠 作画監督/佐藤弘明
キリエが撃ち落されて不時着し、そこから帰還するというお話。ただそれだけなんだけど、彼女の過去話を織りまぜながら、味わい深い雰囲気に仕上がっています。
不時着した場所が「オフコウ山」であることに気づき、幼い頃に出会ったサブジーのことを思い出すキリエ。現在の状況を把握し、戦闘機の残骸から部品を調達し、機体を修理していきます。その時の回想と現実がただ淡々と描写されていく。
そしてある朝、彼女はオフコウ山からの離陸を決行。この作品は全話通して音響が際立っているんですが、このシーンも大好き。室内の音、外の音、近くの音、遠くの音、地面の音、エンジンがうなる音、機体がしなる音など、とにかく音の情報量が多くて臨場感がすごい。
そして隼が地面すれすれに砂塵を巻き上げ、峡谷を越えて大空に飛び立った時、彼女が自由に飛ぶわけがわかった気がするんだなあ。
『PSYCHO-PASS3』
第7話「Don't take God's name in vain」
監督/塩谷直義 脚本/吉上亮、深見真、冲方丁 絵コンテ/河野利幸、荒川直樹、塩谷直義 演出/曽根利幸、石井章詠 作画監督/中村深雪、伊藤秀樹、幸田直子、長谷川知世、小谷杏子、竹内知海、市川美帆、篠原健二、中原久文、阿部恒、新野量太、角田桂一、前田法華、中村悟、安慶名結、塚本智也、嵩本樹、下島誠、恩田尚之
シリーズ3期のお話は少々難解でした。初見ではわかりにくいことも多く、事件の全容が頭に入っていないまま雰囲気で見ていたところもあったんですが、それでもこの7話は気に入っています。
紛争国への武器輸出、爆弾テロ、終末救済プラン、それらを利用する教団と黒幕のビフロストの存在。その入り組んだ関係を紐解き、追い詰める公安局。そして炯の潜入捜査と舞子の救出劇、灼の爆弾テロ阻止、霜月課長の教団本部への突入が同時進行。さらに外務省行動課の潜入捜査も明らかになるという密度の濃さ。しかもそのどれもがキッチリ見せ場を作ってるのがいいんですよね。
しかし、大きな事件は幕引きを見せるも真相には迫れず。さらに灼の免罪体質が明らかになったりと、もうこれ終わらせる気がないな。そう、勿論わかってましたよ、劇場版に続くってね(笑)。
『女子高生の無駄づかい』
第6話「まじょ」
監督/さんぺい聖 シナリオ/福田裕子 絵コンテ/橘さおり 演出/石井輝 作画監督/Kim HseSook、Hong ChongYong、南伸一郎、飯飼一幸、池原百合子、吉田潤、中尾高之、佐々木洋也 総作画監督/青野厚司、安田祥子、古川英樹
オカルト好きでコミュ障なマジョが、妹やクラスメートに助けられながら、小さな気づきを積み重ね、勇気を出して一歩を踏み出していくお話…なんて言うとアレですが、しっかりと笑わせてくれて、すごく面白かったです。
印象に残ったのは、ロボが「全ての人に好かれるなんて不可能。わかってくれる人だけ大事にすればいい。」とマジョの顔を真っ直ぐに見つめて語る場面。
マジョにとっては大切な気づきになったようですが、普段ほとんどしゃべらないロボがなぜこんなセリフを口にしたのか。そのわけは後の10話で明かされました。
この作品、キャラの立った女子高生たちのやりとりを笑って楽しむコメディだけど、何か大事なことを押し付けがましくなく、そっと耳打ちして伝えてくるようなところもあって好きなのです。
『ジョジョの奇妙な冒険-黄金の風-』
第27話「キング・クリムゾン vs メタリカ」
監督/木村泰大、高橋秀弥 シリーズ構成/小林靖子 脚本/堀内全 絵コンテ/吉田泰三 演出/長田伸二 作画監督/田中宏紀 総作画監督/石本峻一
『ジョジョ』は流し見しがちなんですが、26話のドッピオの「トゥールルルルっ」があまりのシュールさ全開で魅入ってしまい、この27話にたどり着きました。サブタイも大胆ですが、それに相応しい傑作回だったと思います。
ドッピオとリゾットの死闘は見応えがありました。体内に埋め込まれるハサミやカミソリ、顔から吹き出す無数の針などのエグさ。消耗するドッピオですが、それでも攻撃の絡繰りを見つけ出し、リゾット右足を切断。それを逆手にとりドッピオを追い込むリゾット。最後に投げたメスの行方。まさかのエアロスミス出現による決着!!
すごいな『ジョジョ』。特にこのエピソードを含めた26−28話はお気に入りです。
『Dr. STONE』
第12話「背中合わせの仲間たち」
監督/飯野慎也 シリーズ構成・脚本/木戸雄一郎 絵コンテ/町谷俊輔 演出/大庭秀昭 作画監督/森七奈、岩岡優子、松下純子、次橋有紀 総作画監督/村谷貴志、芝美奈子、宮西多麻子、とみながまり
ルリの病気を治すため、万能薬サルファ剤を作りたい。だが、そのために必要な硫酸を汲んでくるのは命がけ。それを銀槍の毒ガスセンサーや防毒マスクといった化学の理屈とお互いの背中を預けるタッグの心で乗り越えていった展開はすごく面白かったです。
そして印象的な言葉もありました。千空に対して「これで友達が死んでもオーケー。そんなプランに手を貸す気はさらさら無い。」と言い放つクロム。実はそれと同じような思いを胸に秘めていたコハク。
「怖がりではない人間なんておらんよ。だが何か大切なもののために理屈と心で恐怖に勝とうとしている。」というカセキ爺さんの呟きに心動かされたギンロー。
話は横道に逸れるけど、最近はSNSでこの類の言葉(名言など)が、無駄に消費尽くされて、ありがたみがどんどん薄れちゃってるところもありますよね。そんな中でこういった言葉を輝かせて力強い物語を作っていくのってのは、ホント大変な時代になってる気がします…。
『ハイスコアガールII』
第24話「ROUND24」
監督/山川吉樹 シリーズ構成/浦畑達彦 脚本/浦畑達彦 絵コンテ/山川吉樹 演出/山川吉樹
ど真ん中に投げ込まれた渾身のストレートのような王道展開。もうこれしか無いって感じの最終回でした。そしてハルオも大野さんも、もう高校生で、この作品は紛れも無いラブストーリーなんだなって思いました。
でもなあ、ハルオを決心させるのに、やっぱり小春ちゃんを登場させるんだなあ。彼女に最後までこの役回りをさせた制作陣はあんまりのような気がします。だから私から、この悲劇のヒロインに最優秀主演女優賞を送ります(小春ちゃんに番外編とか作ってあげてくださーい)。
『モブサイコ100II』
第7話「追い込み〜正体〜」
監督/立川譲 シリーズ構成/瀬古浩司 脚本/立川譲 絵コンテ/立川譲 演出/矢飛田剛 作画監督/亀田祥倫
かつてモブに「いいやつになれ。」と言葉をかけて励ました霊幻。インチキを暴かれ、世間から詐欺師疑惑を追及されて窮地に追い込まれる。その記者会見からの帰り道、仲違いしていたモブが霊幻を待っていた。霊幻は自分の正体についてモブに問う。モブからの返答は「いいやつだ。」…だった。
モブの言葉を聞いて、かつてあの時のモブの気持ちを霊幻は知ったのでしょう。このお話の構成は本当に美しいと思いました。ラストの余韻も素晴らしく、この作品の中でもダントツに好きなエピソードです。
今年も本当にいいお話が多かったと思います。
それでは皆様よいお年をお迎えください。
テレビアニメ ED 10選 2019
今年も選んでみましたよ。EDテーマ10選は以下のとおりです。
『炎炎ノ消防隊』/「veil」
『かぐや様は告らせたい』/「チカっとチカ千花っ♡」
『からかい上手の高木さん2』/「奏」
『女子高生の無駄づかい』/「さいのたま女子高等学校 校歌」
『せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ』/「美少女魔法少女恐竜天使戦士応援歌」
『八月のシンデレラナイン』/「どんなときも。」
『BanG Dream! 2nd season』/「Jumpin'」
『星合の空』/「籠の中の僕らは」
『約束のネバーランド』/「Lamp」
『私に天使が舞い降りた!』/「ハッピー・ハッピー・フレンズ」
アイリスのいた修道院の日々と火災の記憶でしょうか。止め絵はそれぞれ構図がキマっていて見応えがあります。最後に第8特殊消防隊の一員としてのアイリスの姿で締めくくられるのですが、彼女の心情を思うとグッとくる本当にかっこいいEDだと思います。
『かぐや様は告らせたい』/「チカっとチカ千花っ♡」
千花ちゃんがダンスを踊る特殊エンディング回。字余りしまくりの歌と振り付けがいかにも即興っぽくて可笑しいです。制服スカートの裾がフワッとしたり、パサッとする動きが本物っぽくてすごいです。ラストの「森へお帰り」で締めも完璧です!
『からかい上手の高木さん2』/「奏」
高木さんボイスで素直に歌い上げられてるのが好感。そして何年か前に『一週間フレンズ。』のED曲として藤宮さんボイスで同じ曲が歌われたことを思い出しました。雰囲気似てるし、デュエットいけるんちゃうと思ったのですが、もうすでにネットに上げられていて(仕事早っ)想像していたとおり素晴らしかったのでした。
『女子高生の無駄づかい』/「さいのたま女子高等学校 校歌」
大爆笑だった7話の特殊エンディング回。ラストクラッパーで笑わせてもらった後、歌詞がぐだぐだなこの校歌がきて、今回は最後まで徹底的にやってるなーと感心していたら、ラストにシーキョンが嵌ってました(笑)。
『せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ』/「美少女魔法少女恐竜天使戦士応援歌」
軽快に鳴り響くギターと意味不明に韻を踏みまくった歌詞が強烈です。ラストは「そう 野鳥 生で食うの 不潔〜」って、なんだこの歌…(笑)
『八月のシンデレラナイン』/「どんなときも。」
とても野球をやるキャラに見えないのはご愛嬌。でもお話はホント真面目に作られてたんだよなあ。だから野球部の集合写真の引き画像に「どんなときも。」が流れるだけのEDでも、ちょっと気持ちが入っちゃうんです。
『BanG Dream! 2nd season』/「Jumpin'」
いい曲だなあ。コーラスもいかにもバンドっぽいし、小さなスタジオで何テイクか録ったうちの一曲って雰囲気なのもいいなあ。ところで、フルバージョンを聴いていたら、「ベリーロールで一緒に飛び越えよう」と歌ってるんだけど、何故ベリーロール??
『星合の空』/「籠の中の僕らは」
初めてこのEDを見たとき、生徒会長がキレッキレのダンスを踊るので目が点になりました。登場人物たちのダンスも各々個性的で面白いです。そんなダンスに目が行きがちだけど、ED曲もよくて、しかも毎回絶妙なタイミングで入ってくるんですよね。
本編は食べられるために飼育されてる子供達のお話なので、このEDを見ると何とも言えない気持ちになりますね。健気で懸命な歌詞も、ラストの画面に入ってくる赤い花と写真から漂う不穏さに塗りつぶされてしまうとこがなんとも…。
『私に天使が舞い降りた!』/「ハッピー・ハッピー・フレンズ」
このEDは最高に楽しいです。花ちゃんたちがステージで歌って踊るだけなんだけど、その破壊力たるや凄まじいものがあります。いやいや誤解しないでください、いや違うんです、いや違わないけど…(笑)。
今年も目を引くEDが多かったですね。特殊EDも面白いものが多かったです。
来年も楽しみですね。