新世界より 4話 感想
新しい発明や技術が生み出されたとき、世の中は大きく変わるけど、その周辺に歪みが出てきます。私たちの世の中って、発明や技術を最大限に活かしつつ、その度に生じる歪みに対して、試行錯誤を繰り返しながら巧みに対処してきた歴史があると思います。
例えば、核弾頭ミサイルを配備した国が発射ボタンをバンバン押しまくることがないのは、相応の抑止力が働いているからですよね。かつて今よりずっと深刻な社会問題であった大気汚染や水質汚濁といった公害とか、交通戦争とまで言われた交通事故の死者数なんかも、当時と比較すると格段に改善されています。
このアニメで描かれているPKについても、それが引き起こした脅威と、それに対して試行錯誤を繰り返しながら対処してきた歴史が語られて、なかなか興味深かったです。教育の重要性、心理学的手法の適用、危険因子の排除、動物行動学の応用、そして「愧死機構」といった段階を追った対処には、それなりの説得力を感じます。
この社会のシステムに秘められた謎。PKを持たなかった人たちはどこに行ったのか。そして何かを感じている早季の行く末・・・。お話の背景がそこそこ明かされ、後半の急展開も含めて面白くなってきましたね。
次回も本当に楽しみです。