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へうげもの 21−22話 感想

まさに古織の本領発揮で面白かったです。あの家康の恋心につけ込んでの金策。将軍の兵を買収して光成の検閲を掻い潜る。秋月の娘を手玉にとって連れ出し、さっさと秀吉に献上。楢柴の蓋が偽物と見破るも本物は懐に入れちゃう。そんな悪党っぷりを散々見せつけておいて、なんとも爽快感が漂うラストが最高でした。

秋月の娘は古織に騙されたとはいえ、あのまま放っておかれたら自害に至ったかもしれません。しかも自らの容姿が美しくなかった(秀吉談)ために手込めにされることもなく父と再会できたわけですから、人生何が幸いするかわかりません。最後は古織に一発お見舞いすることもできたんですから御の字ですよね。

高山右近はその反対で何が災いするかわからない口でしたね。まさか南蛮の奴隷調達の現場を秀吉が目撃することになろうとは。己が何者かわからぬまま生きられるほど、今の世はなまぬるいものではない。棄教を迫られて、彼は南蛮趣味の数寄者として生きることを選びました。

こうして見ると時代の波に翻弄される人物がひとりまたひとりと描かれる中、古織がなんとも強かに生き抜いているのを認識させられます。あれ、いつの間に彼は主人公らしくなったんだろう。そうか、こんなところが彼の真骨頂なんでしょうね(笑)。

次回も楽しみです。

FX