氷菓 3話 感想
折木の心情がコーヒーカップに出ているように思えて面白かったです。
折木は、コーヒーカップを両手で持って飲むんですね。これは人に聞いた話なので信憑性はどうかと思いますが、カップを両手で持つ人は頑固者だそうです。自分の領域に人を踏み込ませない性格が無意識に行動に現れているらしいのですが、なんとなく合致してるような気がします(笑)。
それから、コーヒーカップの底の描写も気になります。
これは、2話ラストの喫茶店の場面でのコーヒーカップです。このときの折木は、千反田さんにイライラさせられていましたよね。左の空のカップが折木のカップですが、底にまるくコーヒーが残っています。まるで千反田さんにどの方面から攻められても屈しない円陣みたいです。
そして、この3話にもコーヒーカップの底の描写が出てきます。
3話で折木は2杯めのコーヒーを飲み終えます。そして意を決したようにコーヒーカップを指ではじき、千反田さんに彼なりの方法で協力を申し出ます。その後のコーヒーカップが上の画像です。
底に残ったコーヒーは、まるい形が崩れてしまっています。たぶん、指でカップをはじいたときにまるい形が崩れたんでしょう。自ら円陣を乱し、千反田さんを受け入れたように思えました。
折木は千反田さんに協力することを心に決め、キチンと実行します。ラストの場面、調べたら不幸なことを知ることになるかもしれないと頑になった千反田さんの気持ちを、折木は一言で鮮やかに解きほぐしてみせました。
「時効ってことさ。」
ああ、これって1話の最後で、里志の一言が折木を屈託から解放したときと同じ感じがします。そのときの一言は「保留」でしたね。どうやら折木は本気で千反田さんに協力するつもりのようです。なんだか面白くなってきました!!
次回も本当に楽しみですね。