謎の彼女X 13話 感想
きれいにまとめあげた最終話で素晴らしかったなあ。まさか家族やお墓参りを題材にしたお話で締めてくるとは思わなかったし、1話との対比を十分に意識した作りになっていたのもよかったです。
思い起こせば1話の椿くんと卜部さんの間には、ちょっと張りつめた緊張感みたいなものがありました。それをすっかり忘れてしまうくらい最終話のふたりは打ち解けてる。回を重ねるごとにふたりは、いろいろな出来事を経験しながらその距離を縮めてきたんですよね。
今回は卜部さんが、椿くんのお姉さんに声をかけたり、椿くんのお母さんのお墓参りをしたわけだけど、そうしたいって思う気持ち、すごくよくわかります。もう、彼女なりに一生懸命考えてるし、ちょっと頑張ってる姿は微笑ましいし、こんなのを見せられると私の方がうれしくて泣けてきちゃう(笑)。
お姉さんに声をかけるのは勇気がいったんじゃないかな。もともと彼女、人付き合いは苦手なわけで、お姉さんに対する挨拶もぎこちなさがあったけど、丁寧に印象よくしようと心がけているのがスゴく伝わってきます。お姉さんと別れた後、ハァって一息ついてたし、緊張してたんでしょう。
丘さんのお弁当もただ食べてるわけじゃなかった(笑)。ちゃんと教えてもらって、肉のベーコン巻きは得意料理になってる。料理なんてしそうに見えなかった彼女だけど、誰かに食べてもらうために努力していたんですよね。それをお墓にお供えするなんて、椿くんに食べさせる前にお母さんに味見をしてもらってるみたいです。
卜部さん、いろいろと先走り過ぎだ(笑)。
でも考えてみたら、卜部さんは椿くんから1話で独創的なアプローチを受けていたのでした。その返事を卜部さんは椿くんにします。それはもう、お墓の前でヨダレ(指輪)交換して、卜部さんからの逆プロポーズ!!
そして不謹慎なことは、これからなんですね。あれ、なんだかんだで順番がちゃんとしてるような・・・。
ラスト、つぼみが芽吹きはじめた桜並木の下をふたりは歩いていきます。締めの椿くんのモノローグは1話と同じでしたよね。でもこの最終話の椿くんの声は、ずっとずっと晴れやかだったのが印象的でした。
「僕に生まれて初めての彼女ができた。名前を卜部美琴という・・」
アニメ「謎の彼女X」最高に面白かったです。この作品を送り出してくださった方々にホントに感謝します!!