絡まった糸が解けなくなって、最後に引きちぎっちゃったみたいな、何ともやり切れないお話でした。そして「魔導(魔道?)書365」という言葉、何やら黒幕の影などもとっても気になるわけで、面白くなってきたんじゃないでしょうか。
今回のお話、いったい誰が悪かったのか。興行収入を上げるために法律違反の魔術を使ったアクションを正人に強要したマネージャーの大泉でしょうか。恋人と暮らしたくて金を欲しがっていた正人ならきっと乗ってくると。もし事故が起こったら正人の魔術使用のせいにしてしまうつもりだったと。
いや、実はそれって単に上澄みを眺めているだけなのかもしれません。
案の定、事故は起きた。検察側には「ウドは人間でない」と言い切る蜂谷の姿。そして真実は明らかにされることなく正人は死刑に・・・。
恋人だった真夕はその判決に納得できない。大泉を探し出してリンチ、正人を陥れたことを白状させた後、魔術で殺してしまう。そんな真夕の弁護をするのは、なんとウドになり検事を免職となった蜂谷。そして真夕に対する判決は無期懲役・・・。
「事故で人を殺してしまった正人が死刑で、殺意のある私が無期・・・」
やり場のない感情と不条理が渦巻く魔法廷。自責の念にかられ続けていた蜂谷は自らの死を持って誤審を償う覚悟で真夕の手錠を破壊。暴走する真夕。それを止めようとしたセシルがまた覚醒。まさに大荒れの魔法廷です。
「法律が助けてくれないなら、自分でやるしかない!」という真夕の叫びが悲しい。たしかに、こんなことをしても何もならない。でも真夕はそうするしかなかった。そして彼女は静夢の放った銃弾に散り、またしても真実は闇に沈む。
どうしてこんな事件が起きたのか。そこには誰が悪いとか、こうすれば良かったとか、そんな単純なことでは説明できない本当の原因がありそうです。この事件は単なる不条理劇ではない。どうやら真夕は何かを掴みかけていたようですね。ラストに出てきた最高裁長官の意味有りげな台詞も気になります。何やら黒幕がいて水面下で糸を引いていそう。
次回も本当に楽しみです。