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魔法少女まどか☆マギカ 7話 感想

たったひとつの思いを穢さないためなら死ねる。さやかの悲壮な決意が伝わってきます。彼女は正義の味方として戦っているんじゃない。上条くんへの思いを穢さないために正しくあろうとしているだけだと思うのです。

さやかは上条くんの左手への奇跡を望んで魔法少女になりました。でもそれは人間とは呼べない体になることでもあったんですよね。もう彼女は上条くんと普通の恋愛関係になれないし幸せにもなれない。だからといって彼女が上条くんへの思いを簡単に断ち切れるはずもありません。

そこへこのアニメは容赦なく切り込んできますよね。上条くんは退院して学校に姿を見せるもさやかに声もかけないし、仁美は上条くんに告白すると言ってきます。どこまでもさやかに後悔させようと迫ってくる。

しかし、さやかは耐え続けます。自分のことを正義の味方と言い、そのためには命を投げ出す覚悟もしていそうです。どうしてそんなに頑張れるのか。後悔したくないと意固地になっているだけじゃできないことです。見ず知らずの誰かのために死ぬことなんて、おいそれとできるはずがありません。やっぱり根底には上条くんへの思いがあるんですよね。

さやかが奇跡を望んだのも魔法少女を受け入れたのもその思いがあったからです。ところが今のゾンビさやかにとって自分と上条くんを繋ぐものは、たったひとつその思いだけになってしまった。彼女はそれを穢すことなく大切に守ろうとしてる。だからこそ自分は人を見殺しにしてグリーフシードを増やすような魔法少女であってはいけないと考えているのだと思います。

さやかは杏子の言う自業自得の生き方も受け入れませんでした。彼女が上条くんに対する自分の思いを穢さないために正しくあろうとしていれば当然です。ただそれは魔法少女の世界では悲壮な決意でしかないのかも。ほむらはまどかに彼女のことは諦めろと言いましたが、たしかにラストの彼女の戦いはあまりに壮絶でした。

でも私はさやかのことを大人目線で青臭いだの仕様がないだのと言って切り捨てられない。こんな報われない思いをひたすら昇華しようとする生き方、誰ができるんでしょうか。彼女が救われなかったら、きっと許せない気持ちになるだろうな。

次回も楽しみだけど、こんな展開がまだ続くんでしょうか・・・。

FX