ピンポン THE ANIMATION 10話 感想
ペコはドラゴンを空へと連れ出し、ふたりは「めたくそ楽しい」卓球を打った。そこは才能のある者だけが行くことのできる高みでもあったのかな。最初はペコに激高していたドラゴンが次第に夢中になっていく。そんな試合描写が本当に素晴らしかったです。
「うるさい! バカ!」
このセリフ、好きだなあ。ドラゴンって普通の人があまり口にしない言葉を使うことが多かったですよね。「その憐憫が……問いたい。」とか「笑止!」とか。そんなドラゴンがまるで子供みたい(笑)。
「ッシャーッ」
全力で卓球を楽しむペコとドラゴン。膝の痛みを感じたり、負けることへの怯えを感じたりする暇もない。迫力のある構図や絵面が並ぶけど、軽く弾むようなBGMが視聴者に勝負を超えた遊びであることを忘れさせない。
最後のサービスから始まるドラゴンのモノローグが胸にジンときます。もちろん台詞自体がカッコいいのですが、それ以上に彼ならでは語り調に震えます。これはもう声優さんの名演技だと思うなあ。
「全身の細胞は狂喜している。加速せよと命じている。加速せよ、加速せよ。ヒーローは急速な成長を遂げる。次第に引き離されていく。焦りはない。怯える必要などない。怯える必要など、ないのだ。此処はいい。此処は素晴らしい。」
そして、ドラゴンはこう締め括るのです。
「そうさ、飛べるのだ。人は飛べるのだ……。」
最後のサービスの直前、ドラゴンはペコに「また連れてきてくれるか?」と問いますが、ペコは答えませんでしたね。右膝はもう限界なのかもしれません。決勝戦でペコはスマイルと全力で卓球ができるんかなあ。
次回も本当に楽しみです。