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『響け!ユーフォニアム』5話 感想

ゾクゾクする場面がたくさん。特にうわーっと思ったのは、久美子と中学時代の同級生の梓(1話冒頭に出てた子?)との会話。周囲に流されやすい久美子がはっきりと意思表示し、梓がそれを受け止めて爽やかに久美子を送り出したシーンです。

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「スタートしたかったの…」
「知ってる人があまりいない高校へ行って、新しく、最初から…」

中学時代の同級生に会いに行こうと梓に誘われて、久美子は断った後にこう続けました。ちょっとハラハラさせられる台詞ですよね。だって中学時代をリセットしたいということを面と向かって梓に言ってるわけですから。

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「そっか、で、スタートはできた?」

この子はすごいよ。今までと印象が変わった久美子を一瞬で受け止めて、こんな風に応じられる。一方的にしゃべりまくってた子だし、あまり周囲のことを考えないタイプに見えていたから少々意外でした。

「じゃあ、次に会うときはコンクールかな、お互いがんばろう。」

気まずい別れ方にならないように配慮して、梓は久美子を送り出す。走り出した久美子の背中を見送る眼差しが優しくて清々しい。きっと彼女の胸の内にも同じく新しいスタートを切ったという充実感があったのでしょう。お互いがんばろうという言葉にそんな感じを持ちました。

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このアニメは、彼女たちの青春をケレン味に頼ることなく描いてくれそうな気がします。そんな期待が高まる本当に美しいシーンでした。

スーパー高校生なんていらない。お涙頂戴な設定や下世話な愛憎劇もいらない。等身大で素直で真面目な高校生たちが織りなす青春ストーリーが、深夜アニメにひとつくらいあってもいいと思うなあ。

次回も本当に楽しみです。 

FX