放浪息子 2話 感想
なんなんだろう。2話にしてもう画面の密度がすごいことになってます。この年頃は、自分自身が何なのか、どうしたいのかを考え始めて、周囲との接し方なんかも模索していく時期なんでしょう。それをみんなが発散しているから、ギュッと詰まった感覚を受けるのかもしれません。
そして何でだろう、登場人物がみんな魅力的に映るんだよなあ。二鳥くん、高槻さん、千葉さん、佐々さん、有賀くん、更科さん、白井さん、それぞれ感情表現や態度や行動は全然違うのにみんなに共感できちゃう。これは思うに出てくる言動は違えど、その根本は同じだからかなあ。
みんな、自分がどうしたいのか気づけなかったり、気づいても次はどうしたらいいのかわからないんですよね。それが根本にあって描かれている言動なので共感できないわけがない。
1話を観たときはちょっと難しい印象だったけど、このアニメは楽しめそうです。些細な言葉や仕草に敏感に反応する姿はとても繊細だし、わけのわからない苛立ちもうまく行かない時の悔し涙もこの年頃だからこそだもんね。そして、そこに絡むお話もいいんだよなあ。
「わたし挨拶してないの。」「無視したの、わたしなの。」
千葉さんのまさかの告白でした。やっぱり誰とも視線を合わさない彼女。すこし間があって、更科さんの高笑い。そして、みんなの苦笑いが笑顔に変わっていく。
一方、私はといえばボロ泣きです。誰の何に感動したのか数えきれないくらい様々な想いが詰まっているこの場面は、とても素晴らしい。こうした密度の濃い群像劇をこれからも見せてくれるならとてもうれしいなあ。
次回も本当に楽しみです。