EVERY LITTLE THING

深夜アニメ、音楽、映画、コミックの感想など

未来日記 17話 感想

何だかハリウッド映画を見ているみたい。タワー崩壊という大舞台で繰り広げられるマルコ&愛とユッキー&由乃との攻防戦。そして振れ幅が大きいドラマチックな展開はなかなか楽しめました。でもなあ、愛ちゃんの心境に思いを馳せるとけっこう切ないものがあります。

このお話の愛ちゃんって、御目方教エピソードに出ていた愛ちゃんですよね。6thが由乃をエサにして、ユッキーを引きずり出そうとしたとき、その6thの傍らにいたのが愛ちゃんだったと思います。服を剥ぎ取られて泣き叫ぶ由乃を目の前にして、きっと愛ちゃんは自分の過去を重ね合わせていたんじゃないかなあ。そこにユッキーが斧を振り回しながら突入して来るんですよね。ユッキーは寸前のところで間に合うんです。それを目の当たりにして、愛ちゃんは自分の不運さを強く感じたんじゃないでしょうか。

今回の戦いの前に、愛ちゃんはエレベーターの中で、自信満々のマルコに対して「勝てるかしら。」とちょっと弱気な言葉を口にします。たぶん、あのとき間に合わなかったマルコと自分、あのとき間に合ったユッキーと由乃、という漠然とした不安が頭を過ったんじゃないかな。果たして戦いの結末は、愛ちゃんの不安どおりとなり、皮肉なことに今度は自分がマルコをおびき寄せるエサにされ、やっぱりマルコは間に合わないんです。

うーん、とっても切ない。それでも彼女なりに幸せではあったと思えるのは、やっぱりマルコの愛が大きいんでしょうね。このアニメの登場人物は常軌を逸した変人ばかりなので、マルコと愛の退場はたしかに惜しい。

ところで、このアニメは楽しめるんだけど、どこかチープな雰囲気を感じてしまうところがあるんですよね。今回もそれは同じなのですが、それを吹き飛ばすくらい、マルコと愛の「LOVE」は強烈な印象を残しました。まさかこのアニメでこんなお話が見られるとは・・・(笑)。

次回も楽しみです。

FX