けいおん!! 22話 感想
最初は、もっと気楽に渡すつもりだったチョコケーキ。卒業という言葉を耳にするたびに想いがひとつ、またひとつと積もってきて、だんだんと渡せなくなっていきました。
もともと、自分のことを話したり気持ちを伝えたりするのは、あんまり得意とはいえない梓です。几帳面で完璧主義なところもあるんですよね。受験で先輩たちとの接触度合いが薄まってたことを考えると19話のときの梓とよく似ています。
だから先輩たちの梓への対応も19話と同じです。窓辺に近寄って外の雪景色を見る梓。真っ先に駆け寄る律ちゃん。紬、澪ときて最後に唯と順番も同じ。唯が、「あったか、あったかだよ。あずにゃん。」と、スキンシップし、律ちゃんが、「あったかー、あったかー。」と、雰囲気を変えるのも同じです。
でも、これを繰り返していては、いつまでも梓の切なさや寂しさは漂い続けるんです。
梓にとって、先輩たちと過ごす軽音部が、かけがえのないものなのは間違いありません。几帳面な10円×100回分=1,000円の御百度参りや携帯に入った合格メールに涙する梓はとてもいい子でかわいい。
でもそのままでは、ダメだと思うんだ、あずにゃん!
軽音部の先輩たちに甘え、先輩たちに尽くす梓のままでは、先輩たちは安心して卒業していけないよ。今の梓に必要なことは、軽音部の先輩のことを語る高校生活から決別して、自分のことを語れる高校生活にしていく決意をすることだと思うんです。
その決意が先輩たちに届いたら、梓にとっても、先輩たちにとっても、本当の卒業になるはず。私はそう思っています。
次回も楽しみです。