残響のテロル 2話 感想
かなり刑事物っぽい雰囲気になってきたなあ。ナインとツエルブが起こした爆破テロ、その解決に向け動き出した捜査一課のメンバーたち。うっすらと浮かび上がってきた人間関係も気になるし、面白くなってきたんじゃないでしょうか。
ところで刑事物といえば捜査会議が付き物ですよね。そこでいつも思うのは、捜査会議の描写って昔から変わってないなあということです。このアニメでも、前方の巨大スクリーンや各席に設置されたディスプレイはいかにも今風ですが、担当者が指名されて捜査状況を報告するというスタイルなんかはホント変わらない。
こちらは、黒澤明監督の映画『天国と地獄(1963年公開)』の捜査会議の場面です。ここでも仲代達矢が演じる戸倉警部が担当者を次々と指名して捜査状況の報告が行われます。前方には捜査情報が書き込まれた広域地図があり、手書きの見取り図や写真なんかも黒板に貼付けられています。
ちなみに私はこの映画の捜査会議の描写が大好きです。緻密で地道で泥臭い感じが実にホンモノっぽい雰囲気を醸し出していて惹き込まれます。
8ミリビデオ解析、電話の逆探知や音声解析、電話ボックスの位置や子供の描いた絵をもとに犯人の住居を絞り込むロケーション分析、車に付着した泥の化学分析、筆跡鑑定、犯行に使われた車や薬品の特定、特急車両の構造、紙幣ナンバーなどの情報、そして広範囲を網羅した丹念な聞き込み等々。
こんなことを担当刑事が汗を拭きながら次々と報告するわけです。そして、こうした捜査の積み重ねが犯人を追いつめていく。警察がマスコミに報道規制を要請する描写なんかもあって、本当にすごい!!
あ、話が脱線しましたね(笑)。
でももし『残響のテロル』が捜査劇を主軸に展開していくんだったら、やっぱり細部にこだわって欲しいなあ。登場人物にオッちゃんが多いし、刑事のカッコ良さってにそういうところにあると思うから。
次回も楽しみです。